C(Commute)系列は、通勤・通学者を主な乗客と想定し、近距離列車のうち大量輸送に最適化された接客設備と走行性能を有する通勤形電車の系列です。
通勤形電車の始まりは、1944年(昭和19年)に当時の運輸通信省鉄道総局(現在の国土交通省)と日本国有鉄道が開発した63系電車で、同形式は太陽電気鉄道でもデハ40形と言う形式で導入されました。
独自の通勤形電車としては1962年(昭和37年)に導入された80系電車(現在のC1000系)が最初で、2020年(令和2年)までに関東管理局を中心に10形式導入されました。
C1000系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.4 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.0 km/h/s |
車両定員 |
※年式によって異なる |
最大寸法 | 長20,000 × 幅2,800 × 高4,100 mm |
車両質量 |
※年式によって異なる |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 直流複巻電動機 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | 直並列バーニヤ抵抗制御 |
制動装置 | 電磁直通ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 1962年(昭和37年)~1976(昭和51年) |
運用年 | 1962年(昭和37年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 ※改造車は他の地方管理局にも在籍 |
2012年(平成24年)
【省令対応改造及び塗装変更】
省令対応改造の実施
2018年(平成30年)
【塗装変更及び更新工事】
新標準色への変更と車内・車外カメラの設置など
C1100系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.4 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.0 km/h/s |
車両定員 |
電動先頭車:140名(48席) |
最大寸法 | 長20,000 × 幅2,800 × 高4,100 mm |
車両質量 |
先頭電動車 35.5 t 中間電動車 34 t 中間付随車 23.5 t |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 直流複巻電動機 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | 界磁位相制御 |
制動装置 | 電磁直通ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 1974年(昭和49年)~1979年(昭和54年) |
運用年 | 1974年(昭和49年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 千葉検車区(除籍済) 久喜検車区(除籍済) 東京検車区(予備車) |
2012年(平成24年)
【省令対応改造及び塗装変更】
省令対応改造の実施
2018年(平成30年)
【塗装変更及び更新工事】
新標準色への変更と車内・車外カメラの設置など
C1200系電車(普通鋼車) 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.4 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.0 km/h/s |
車両定員 |
電動先頭車:140名(48席) |
最大寸法 | 長20,000 × 幅2,800 × 高4,100 mm |
車両質量 |
先頭電動車 36.5 t 中間電動車 40.0 t 中間付随車 26.5 t |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 直流複巻電動機 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 |
電機子チョッパ制御 弱め界磁制御 |
制動装置 |
回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 1978年(昭和53年)~1981年(昭和56年) |
運用年 | 1978年(昭和53年)~現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 成田検車区(除籍済) 千葉検車区 拝島検車区 伊勢原検車区 |
2019年(平成31年)
【塗装変更及び更新工事】
新標準色への変更と車内・車外カメラの設置など
T1300系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.4 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.0 km/h/s |
車両定員 |
電動先頭車:140名(48席) |
最大寸法 | 長20,000 × 幅2,800 × 高4,100 mm |
車両質量 |
先頭電動車 35.5 t 中間電動車 34 t 中間付随車 23.5 t |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 直流複巻電動機 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | 高周波分巻チョッパ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 1985年(昭和60年)~1987年(昭和62年) |
運用年 | 1985年(昭和60年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 久喜検車区 拝島検車区 東京検車区 |
2019年(平成31年)
【塗装変更及び更新工事】
新標準色への変更と車内・車外カメラの設置など
T1390系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.4 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.0 km/h/s |
車両定員 |
電動先頭車:140名(48席) |
最大寸法 | 長20,000 × 幅2,800 × 高4,100 mm |
車両質量 |
先頭電動車 35.5 t 中間電動車 34 t 中間付随車 23.5 t |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 直流複巻電動機 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | 高周波分巻チョッパ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 1985年(昭和60年) |
運用年 | 1985年(昭和60年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 拝島検車区 |
2019年(平成31年)
【塗装変更及び更新工事】
新標準色への変更と車内・車外カメラの設置など
T1400系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.4 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.0 km/h/s |
車両定員 |
電動先頭車:140名(48席) |
最大寸法 | 長20,000 × 幅2,800 × 高4,100 mm |
車両質量 |
先頭電動車 35.5 t 中間電動車 34 t 中間付随車 23.5 t |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 直流複巻電動機 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | 高周波分巻チョッパ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 1989年(平成元年)~現役 |
運用年 | 1989年(平成元年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 成田検車区 千葉検車区 伊勢原検車区 |
2019年(令和元年)
【塗装変更及び更新工事】
新標準色への変更と車内・車外カメラの設置など
T1500系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h(75 mph) |
設計最高速度 | 130 km/h(80 mph) |
起動加速度 | 2.5 km/h/s( mph/s) |
常用減速度 | 3.5 km/h/s( mph/s) |
非常減速度 | 4.5 km/h/s( mph/s) |
車両定員 |
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最大寸法 | 長20,000 × 幅2,950 × 高3,980 mm |
車両質量 |
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軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 |
駆動装置 | TD平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | IGBT-VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 1994年(平成6年)~2006年(平成18年) |
運用年 | 1994年(平成6年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 成田検車区 千葉検車区 久喜検車区 拝島検車区 伊勢原検車区 東京検車区 |
2019年(令和元年)
【塗装変更及び更新工事】
新標準色への変更と車内・車外カメラの設置など
T1600系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h(75 mph) |
設計最高速度 | 130 km/h(80 mph) |
起動加速度 | 2.5 km/h/s( mph/s) |
常用減速度 | 3.5 km/h/s( mph/s) |
非常減速度 | 4.5 km/h/s( mph/s) |
車両定員 |
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最大寸法 | 長20,000 × 幅2,950 × 高3,980 mm |
車両質量 |
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軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 |
駆動装置 | TD平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | IGBT-VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 2005年(平成17年)~ |
運用年 | 2005年(平成17年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 成田検車区 千葉検車区 |
高円寺線で自動列車運転装置(ATO)による無人自動運転を実施する事になり、自動運転に特化した車両として2012年(平成24年)に導入されたのがこのC1700系電車である。
車体は、アルミニウム合金製オールダブルスキン構造車体で製造され、今までよりも軽量になっている。さらに車体隅柱は強化した三角形断面とし、屋根構体から台枠まで貫通させることで車体強度の向上を図り、万が一の衝突事故時の安全性を向上させている。ステンレス車のように一部のみの塗装になっており、全面塗装はされていない。
自動運転を前提とした設計であるため乗務員扉は設置されておらず、代わりに開閉可能な乗務員用の窓が設置されている。
車内は、温かみのある暖色系を使用し、妻面壁は木目調とした。
座席は中央7人掛け、車端部3人掛け、先頭側6人掛け、運転台2人掛けとなっている。モケットは一般席を橙色、優先席を赤色とした。優先席部においては、握り棒をオレンジ色の着色品を使用しており、またつり革は一般席用の灰色品ではなく、オレンジ色品を使用している。さらにつり革の高さは一般席より低く設置、荷棚の高さも同じく低く設置されている。
室内空間を広く見せるため、運転室は独立しておらず、胸の高さ程度の仕切り壁とバーにより客室と仕切るようになっている。高円寺線内は無人自動運転であり、原則として使用しない運転席を二人がけの通常の座席とし、乗客が自由に利用することが可能な構造となっている。
C1700系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 |
130 km/h |
起動加速度 | 3.3 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.5 km/h/s |
車両定員 |
先頭車:142名(内 座席48名) |
最大寸法 | 長20,000 × 幅2,950 × 高3,980 mm |
車両質量 |
先頭電動車 30.1 t 中間電動車 29.8 t 中間付随車 25 t |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 |
駆動装置 | TD平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | IGBT-VVVFインバータ制御 |
制動装置 |
回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ 直通予備ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 2012年(平成24年)~2014年(平成26年) |
運用年 | 2012年(平成24年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 東京検車区(高円寺線用) |
C1800系電車は、残ったC1100系後期型を置き替える目的で2016年(平成28年)4月に導入された関東管理局向け通勤型電車です。
車体は、軽量かつリサイクルのしやすいアルミダブルスキン構造を採用し、振動の抑制と遮音性の向上を図っている。
車内は暖色を基調としたやさしくあたたかみのあるデザインを採用。
座席はすべてがロングシートで、モケットは太電共通の物が使われている。先頭車両の前寄りには、収容式座席を設置した多目的スペースがあり、車いすや自転車・ベビーカー・その他大きな荷物を持ったお客様でも安心・快適に利用できる。
車内案内装置には、ハイビジョン対応で大型の32インチハーフサイズLCDを1両に4基設置、また32インチハーフサイズLCDとは別に15インチサイズLCDを8基設置している。15インチサイズのLCDは、主に広告用として利用する。
本形式は、高いレベルで加速度と高速性能を両立し、4連型と6連型の設計を可能な限り共通化しライフサイクルコストを削減するため、全電動車方式の(実際は両先頭車は0.5Mなので5M1Tであるが)2連ユニット方式を採用している。
2連ユニットシステムは、先頭車ユニットと中間車ユニットの2種類のユニットからなる。
先頭車ユニットは、0.5M方式の(中心側の台車が電動台車)制御台車(M'c)に空気圧縮機や車両情報伝送装置、保安装置などの運転に必要な機器すべて集約して搭載、2両目の電動車に集電装置や車両制御装置(1C1M×6郡制御)を集約する事で重量バランスを整え高粘着力を確保する方式となっている。
中間車ユニットは、1M方式の2両編成で、各車両が個別に集電装置と車輌制御装置を装備するがユニット内では母線引き通しがなされている。
各ユニット間は、電気連結器と密着連結器により、ユニット内は、半永久連結器と各種送電線により接続されている。
主電動機は、定格出力490kWの全閉自冷式永久磁石同期電動機(PMSM)を採用した。高効率化により全閉自冷構造となり、消費電力量と騒音の低減を実現した。また回転子と固定子を分解することなく軸受およびグリース交換が可能な構造として保安性が向上している。
本系列に採用された、回転子に永久磁石を使うPMSM方式の電動機では回転中は常に誘起電圧が発生するので、通常の惰行時は電動機の回転力がゼロとなるようにVVVFインバータが制御を続けており、これを惰行制御と読んでいる。また、高速走行時は主電動機の誘起電圧が供給電圧を上回り、それ以上は加速できなくなるので回転子の磁束を打ち消すため弱め磁束制御を行う。これは直流電動機の弱め界磁と同様の考えである。また本系列のPMSM方式は高効率で発熱も少ないので冷却フィンが設けられていない。
制御装置は、主回路素子にIGBTを用いた2レベル方式のベクトル制御VVVFインバータ制御装置を採用した。PMSMの採用に伴い各主電動機の個別制御となったが、4in1(1郡4個モータ駆動)方式(先頭車ユニットの場合は後述)のインバータ装置を採用することで装置を大幅に小型軽量化している。
先頭車ユニットの場合は、4in1方式のインバータ装置を1基と3in1方式(主回路部2基+補助電源部1基)のインバータ制御を1基の計2基のインバータ制御を搭載しており、補助電源部が故障した際には主回路用インバータをCVCF制御することで補助電源のバックアップとしている。
これらの機器配置などにより、先頭車は33.5t、中間車は概ね35.0t程度とし、編成内各車の重量を概ね均等にする事で、極めて高い粘着性能を確保している。
C1800系電車 概要 |
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営業最高速度 | 110 km/h |
設計最高速度 | 110 km/h |
起動加速度 | 4.0 km/h/s |
常用減速度 | 4.0 km/h/s |
非常減速度 | 4.5 km/h/s |
車両定員 |
先頭電動車:146名(32席) 中間電動車:156名(48名) |
最大寸法 |
長20,000 × 幅2,950 × 高3,980 mm |
車両質量 |
先頭電動車 33.5 t 中間電動車 35.0 t |
軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 永久磁石同期電動機 490kW機 |
駆動装置 | TD平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | IGBT-VVVFインバータ制御 |
制動装置 |
回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ 直通予備ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 2016年(平成28年)~ |
運用年 | 2016年(平成28年)~ 現役 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 成田検車区 千葉検車区 拝島検車区 東京検車区 |
C1900系電車 概要 |
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営業最高速度 | 120 km/h |
設計最高速度 | 130 km/h |
起動加速度 | 2.5 km/h/s |
常用減速度 | 3.5 km/h/s |
非常減速度 | 4.5 km/h/s |
車両定員 |
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最大寸法 |
長20,000 × 幅2,950 × 高3,980 mm |
車両質量 |
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軌間 | 1,067 mm(狭軌) |
電気方式 |
直流架線電化方式 1,500V |
主電動機 | 永久磁石同期電動機 |
駆動装置 | TD平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | IGBT-VVVFインバータ制御 |
制動装置 |
回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ 直通予備ブレーキ |
保安装置 |
T-ATS、T-ATC など |
製造年 | 2020年(令和2年)~ |
運用年 | 運用開始予定 |
製造メーカー | 太陽重工業 |
配備地域 |
関東管理局 |